AEON×SAGARICH 
枠にとらわれない美術館
第四弾
「THE SAPEUR studio」
~永遠の瞬間がここに生まれる~
90年以上続くアフリカ・コンゴのファッション文化〝サプール〟が佐賀県に初上陸しました! 2021年10月13日~24日の期間中、150点以上の写真作品やダンスシーン、インタビュー映像の展示に加え、写真家SAP CHANO氏によるトークショー・サイン会も開催され、たくさんの方に足を運んでいただきました。来場者からは「色鮮やかなスーツを着こなす彼らから溢れ出すパッションに元気をもらった」という声も。期間中に来場が叶わなかった皆様や本記事を読んでくださっている皆様にイベントの様子とともに〝サプールの世界〟をお届けします。

 What is SAPEUR? 


「SAPEUR(サプール)」とは、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国で90年以上の歴史を持つ独自の文化です。平均月収3万円以下の収入をやりくりし、ハイブランドのスーツを身にまとい街を闊歩します。「服が汚れるから争わない」というシンプルな平和観を持ち、「エレガントな装いこそ人生のすべて」という生き方を持つファッショニスタ、平和のメッセンジャーたちです。


煌びやかなファッションを着こなす彼らの後ろに写るのは泥だらけの道や戦車、古びた建物。

そんな写真に添えられている〝彼らからのメッセージ〟に胸を打たれる人も多くいらっしゃいました。

「いい格好をしていると争いは生まれないんだよ。」「戦争には何ひとつ良い事はない。何も残さず失うだけ。もし洋服か武器かという選択肢があれば誰もが洋服を選ぶでしょう。」

「人生でいちばん大切なことは、どんな困難にあっても笑顔でいること。かっこいい服装をしてね。それがサップというものだよ。」

「サプールの一員である以上は、暴力や嫉妬、争いとは無縁だ。心の中がサップであふれているから不要なことを考える隙間はない。」

「ファッションとは自分らしさを表現する最大の武器。」

「若者に言いたい。ファッションとはいいものだよ。」

 SAP CHANO氏トークショー 



10月16日、17日の2日間、サプールを2015年から取材している写真家のSAP CHANOさんを招き、トークショーを開催。

このトークショーでは、CHANOさんがサプールを撮る理由や、彼らの存在から得た気付きなどのトークが展開されました。 

「街を5人のサップが横に並び、闊歩する写真があるのですが、バックに写る風景から連想されるのは軍隊の行進。でも、そのシチュエーションで〝ファッショナブルなスーツ〟を着こなすサプールたちがイキイキと楽しそうに歩いている。それだけで〝平和〟を伝える写真へと変化するのです。日本のように大型のショッピングセンターや娯楽など、人生を楽しむ術があまりない環境の中で、エレガントな服装を身にまとい、闊歩しながらステップを披露する彼らに、子どもたちが憧れの眼差しを向けています。サプールの存在が社会全体を明るくし、内戦地域でも貧しい暮らしの中でも笑っていればいいんだと思わせてくれているのです。

私自身、元々ファッションが好きという訳ではありませんでしたが、彼らを撮影することでファッションの魅力に気付かされました。

お洒落をしていると視線・注目を浴びるでしょう。そうすると悪いことが出来ないから、自然と〝善人〟になるのです。

駅の改札で子どもを片手に抱きながら、ベビーカーを持つお母さんに、『ベビーカーお持ちしますよ』と自然と言えるようになりました。

これが〝ファッションのエネルギー〟。ファッションにはそんな力があるのだとサプールから教えてもらったのです。私の写真を通して、サプールという存在を知ってもらうことはもちろん、そういうファッションのエネルギーや楽しさも知ってもらえたらと思っています。皆さん、お洒落をして人生を楽しくエンジョイしていこうではありませんか。」と、トークショーを締めたCHANOさんでした。

 

 オリジナルグッズの販売も 



イベントでは、CHANOさんが撮影したサプールの写真を使用したオリジナルグッズも販売されました。

こちらは、フランス在住のサプールがデザインし、イスタンブールで縫製しているジャケット。ユニセックスで着れるお洒落なデザインです!

パッと目を引くカラーシューズはコーデのアクセントに◎。

プリントTシャツやロンTもありました。

今回のイベントを通して、貧しくともエレガントに生きる彼らの想いに触れ、元気と勇気をもらいました。皆さまのお住まいの地域でサプール展が開催される折には、ぜひ足を運んでみてください。きっと、心動く何かと出会えるでしょう。

 Artist 
写真家 SAP CHANO


1959年 滋賀県生まれ。
1982年 九州産業大学芸術学部卒業と同時にフリーランスとして活動開始。西鉄、天神地下街、Push pin pressなどの広告写真撮影に従事する。
1986年 渡米。ニューヨーク読売プレス社(NEW YORK YOMIURI PRESS)勤務。NYをベースに欧米で取材撮影を敢行。
2015年 サプール取材開始。写真集「平和をまとった紳士達」出版(Kindle)。
2016年 写真展「THE SAPEUR コンゴで出会った世界一おしゃれなジェントルマン」渋谷西武百貨店で開催。(入場券を購入するまで1時間を要した伝説の写真展となる)
2019年 「Yohjiを愛したサプール」出版記念写真展「サプール2019展」なんばパークスにて開催。
2019年 10月横浜アソビルにて、初プロデュース「サプールファッションショー」を開催。
2021年 写真展「THE SAPEUR 2021展」福岡市美術館(2月)、福岡アジア美術館(3月)において開催。


 編集長KENTOの所感 


◆佐賀にもサプールがいました◆

「イオン佐賀大和美術館 第4弾 サプール展」にご来場いたいただき本当にありがとうございました! やっぱりイベントっていいですね! 久しぶりのイベントでしたので、人が集まり、そこに皆さん笑顔があるだけで感激致しました。そんな思いをさせていただいた12日間でした。
今回はサプールというコンゴの文化に触れていただいたのですが、写真という我々の日常でも当たり前のツールが、文化を伝える伝達ツール、また、アートして人々に感動を与えているのを目の当たりにして、写真の奥深さを感じました。

毎日のように写真を見に来てくださる方もいらっしゃいました。この写真を見るたびに元気が出ると言っていただき、サプール展を開催した意味があったなと改めて感じました。感謝致します。
また、会期中にはサプールと同じような生活を送っていらっしゃる方にもお会いしました。月曜日から金曜日は建設現場で作業着を着る。土曜日、日曜日は全力でオシャレを楽しむそうです。ファッションの持っている力って改めて凄い!佐賀にもサプールの文化が根付いたら面白いですね!

さて、最後になりますが、今回は裏テーマに『写真を通じて歩む〝表現者の第一歩〟』を掲げ、SAP CHANO氏による写真撮影レクチャー会も開催しました。カメラを趣味にしている方だけでなく、一般の方にも多数来場いただきました。レクチャー会の中でCHANOさんがちょっとしたアドバイスをするのですが、技術よりも、被写体とのコミュニケーションを大事にするという言葉がありました。だからこそCHANOさんの作品はどれも躍動感があり、写っている人が何かを訴えているように見えたのでしょう。受講者の皆様にも何かしら感じていただけたのではないでしょうか。ぜひ今回のイベントが〝自己の表現〟のきっかけになっていただけたら幸いです。
今後とも、イオン佐賀大和美術館 produced by SAGARICHを宜しくお願い致します。

SAGARICH 編集長 山口賢人
イベント名称

イオン佐賀大和美術館

開催場所

佐賀市大和町大字尼寺3535

イオン佐賀大和店 専門店街アートストリートおよびセントラルコート

問い合わせ先

0952-64-8000(代表)

開催日時

2021年10月13日(水)~24日(日)

作品展示スペース営業時間 10:00~21:00

HP

イオンモール佐賀大和公式ホームページ

アクセス

長崎自動車道 佐賀大和ICより車で約3分

JR佐賀駅よりバスをご利用の方は、佐賀駅バスセンター7番のりばより昭和バス佐賀営業所行き(イオンモール佐賀大和)にご乗車ください。

備考

<主催>SAGARICH

<共催>サプール協会日本支部(株式会社アウニー)

<後援>駐日コンゴ共和国大使館

<監修>SAP CHANO

<プロデューサー>KENTO YAMAGUCHI/MASUDA YUNA