出店したこの場所は、「創作ダイニングOTONARI（現在：BistroOTONARI／佐賀市中央本町へ移転）」があった場所。移転が決まったOTONARIのオーナーさんから、ここでやってみないかと声をかけてもらったのだという。「もうこれは運命だと思いました。25歳までに店を持つと決めていて、25歳を目前に降ってきたチャンスだったので、勝負するなら今だ！と出店を決めました。」と出田さん。元々和テイストの店内だったことから2階のみリノベーションし、1階は以前と変わらない佇まいで営業している。

モチーフにした「スキレット鍋」

スキレット鍋とは厚手の鋳鉄製のフライパン。調理器具にもなりつつ、蓄熱性に優れた皿にもなるのが特徴だ。それを主軸に置いたのには理由があった。「当店のコンセプトは〝お客様に合わせる店〟です。例えば、お客様が写真を撮ったり、お話しに夢中になっていらっしゃったとしても、料理が冷めていなければ何の問題もないじゃないですか？お客様のペースで空間も食事も楽しんでいただけるようなサービスを提供したいとの想いから〝スキレット鍋〟を使った料理を考案しました。

そうやってお客様にお店側が合わせることで、お客様に喜んでいただければ嬉しいなと思うんです。ハンドルキーパーやアルコールが飲めない方にも楽しんでいただけるように、ノンアルコールドリンクの種類も豊富に揃えていますし、カクテルの種類に関しても他のお店様と比較してもめちゃくちゃ多いと思いますよ！」と出田さん。利益云々よりもお客様のことだけを考えてサービスを提供する、これぞまさに〝オーナーの鏡だ〟と感じたインタビューだった。
そして、同店のスイーツを担当するのは、調理製菓専門学校生の福田萌々香さん（21）。元々佐賀大学の教育学部に通っていた彼女だが、お菓子作りを仕事にしたいと退学。現在、専門学校に通いながら、同店で腕を磨いているそうだ。

出田さんに今後について伺うと、「自身の店だけでなく、この通り全体の活性化に尽力したいです。〝この道を通れば何でもあるよね〟と言ってもらえる場所にしていきたいと思っています。」と話してくれた。同店は飲食物が非常に安価なため、大学生など若い年齢層が来店しやすいのも魅力の一つ。イタリアンだけど敷居は高くなく、それでいて美味しい。そんな、若い世代が楽しめるイタリアンで佐賀で一番のお店になりたいと、強く、そして熱い想いを語ってくれた。

週替わりパスタランチ　800円

香ばしく旨味たっぷりのフライドオニオンがいい仕事をしているミニサラダ。手前のスープは、秋を感じるさつまいも（こちらも佐賀県産）を使ったポタージュ。どちらも、オーナーの本気度が伝わってくる美味しさ！ これにワンドリンクが付いて800円…。コストパフォーマンスの高さに脱帽です💦 ランチはそのほか、有田鶏グリルランチ（900円）、国産牛すじビーフシチューランチ（800円）があります☻