取材日時/2020年8月26日
ナビゲーター/NARUMI & HIKARU
 

地の物の美味しさを引き出す
〝だし〟がメインの食事処


佐賀県唐津市熊原町

「『だし遊膳 新』は店主の新(あらた)が作る〝だしで遊ぶお料理〟を提供する店という意味。国産の中から厳選した鰹や昆布、煮干し、乾しいたけを使用しただしをベースに、唐津で採れた旬の魚介類と合わせて旨味を引き出していくことを〝だしで遊ぶ〟と捉えています! 季節感を大事にしながら美味しいだしの味も楽しんで頂きたいです!」と語ってくれたのは店主の新 太郎(あらたたろう)さん。「いつも〝しんたろう〟と呼ばれたり、ちゃんと苗字も書いてください、なんて言われるんですよ~」と、緊張する私たちをクスッと笑わせてくれました😆✨

同店の付け出しは「だし」。だしを食前に飲んでいただくことでホッと一息ついてほしいという思いが込められています。口に含んだその瞬間、言葉を失うほどの美味しさが口いっぱいに広がりました。複雑で、それでいて繊細で。色々な素材の旨味がぎゅっと凝縮した美味しさだからこそ、言葉にならなかったのかもしれません——。


席に着いたらまずはコレ!
シュワっと爽やか自家製レモンサワー



こちらは国産の無農薬レモンを癖の少ない焼酎に3ヶ月ほど漬け込み熟成させた、自家製のレモンサワーです! えぐみが出ないよう1つ1つ丁寧に皮を剥くこだわり。グラスには凍ったレモンがたっぷり入っているのでフレッシュ感もしっかり味わえます! ノンアルレモンサワーはレモンスカッシュのような感覚で飲んでいただけます✨

レモンサワー/ノンアルレモンサワー 各500円
  • 「替えサワー(400円)」という、中身の凍ったレモンはそのままで、サワーのみを追加してくれるおかわり用のお得なドリンクもあります!

フランス産のノンアルコールシールド(ロゼ泡)
  • リンゴの果実味とフローラル感がたっぷりの華やかなドリンクです。ノンアルコールな上に、砂糖、甘味料、酸化防止剤不使用のロゼ泡なので、大人も子どもも安心して飲むことができます✨ ファミリーでおしゃれに乾杯🥂するのも、ランチで昼シャン気分を味わうのもいいですね🎵

思わず歓喜する楽しい演出も!?
〝浦島太郎コース〟を紹介


和食の原点である「だし」にこだわったお料理の数々。だしも素材もそれぞれが主張しすぎず、お互いの良さを引き出し合っているようです🥰 今回は竹取コース(7,000円)、浦島太郎コース(5,000円)、一寸法師コース(4,000円)の3種類のコースの中から、びっくり玉手箱が登場する「浦島太郎コース」を紹介します✨


 
どんなお味なのかワクワクする2人
☝お品書きはこちら

まず登場したのは付け出しの「飲むだしと小鉢」


付け出しに飲む「だし」が出てきたのには驚きました! こちらは、昆布とかつおをベースに〝ちぎり海苔〟という風味の強い海苔を入れたものです✨

「え、うま。」と思わず心の声が漏れたNARUMI🤣(笑)。海苔の香りがフワッと鼻に抜ける、実に味わい深い逸品です。

小鉢は、枝豆を潰し「だし」で固めたゼリの上に麹みそと干し茄子が乗っています。色んな味わいと食感が楽しめて嬉しいですね🎵

続いて前菜と竜宮御膳其ノ一、其ノ二


こちらは「浦島の前菜」、バジルドレッシングのサラダです✨ 佐賀牛赤身のたたきがアクセントになっていてとっても美味しい一皿です。

竜宮御膳其ノ一は、プリっと身が締まった天然旬魚のお刺身盛り合わせ。

竜宮御膳其ノ二は、特選佐賀牛ステーキと本日の逸品。ミディアムレアに焼き上げられたステーキは後を引く美味しさです。

焼き加減も最高で、口に入れた瞬間に「あ~、幸せだ…。」と悶絶しますよ(笑)また、小ぶりの揚げナスが可愛い! こんなにキレイに紫色が残るのも大将の腕が素晴らしいからですね✨

気になるネーミング「だし麩ォンデュ」


こちらは本場・京都から取り寄せている〝生麩〟を使ったメニューです。一般的に関西では、生麩に田楽味噌や麹味噌を塗った「生麩の田楽」がメジャーですが、同店では麩(フ)ォンデュにしていただくのです❤

付けるフォンデュは味噌、ごま、醤油、チーズを「だし」で伸ばした和風ソース。濃いめの味付けではありますが、チーズフォンデュのように重くなく、サラっとした舌触りなので食が進みます✨ 

生麩や付け合わせのお野菜が焼けるのを待ちながらワイワイお話しをしていると…

見てください! こんなに膨らみました!! 店主さんから「上手に焼きましたね~!」とお褒めの言葉をいただきました🥰❤

プーっと膨らむまで両面を焼いたら麩(フ)ォンデュをつけて召し上がれ🎵

〆のご飯・お椀とデザート


おや、おやおや。モクモクと立ち込める煙ののちに登場したのは…

そう! 浦島太郎に出てくる玉手箱でございます! 毬の器に入った醤油のジュレと、打ち出の小槌の器に入った特製ガリが添えてあるなど、日本むかし話の〝ストーリー〟を感じられるのも同店の魅力です✨ 玉手箱の中には新鮮な魚介がぎっしりと詰まったちらし寿司が。お刺身の美味しさもさることながら、モデルの2人が思わず心を奪われたのは「かんぴょう」! とろけるような食感と素朴で優しい味わいにうっとりする2人でした🥰

こちらは「太郎椀」。大きめの玉ねぎが食感のアクセントになった鶏だんごのお椀です!

凍らせた水羊羹とグラノーラを合わせた甘物。水羊羹のあっさりとした甘さとグラノーラは抜群の相性です。お食事の〆にピッタリの逸品✨

お店の様子



掘りごたつの座敷席には、大きな切り株のステップがあるので靴を脱ぐときも履くときもとっても楽です✨

四季折々に変わるインテリア。十五夜をイメージした飾りや毬、座布団などはお母様の手作り。

友禅染めの生地が使われており、店名の「ゆうぜん(遊膳・友禅)」にかかっているのも粋ですね🎵

店内での喫煙はできませんが、外に喫煙場所が完備されています。

個室横には美しいお庭があり、夜は美しくライトアップされます✨

店内ではフリーで使えるWi-Fiも完備。ぜひお気軽に足を運んでみてください!

だし遊膳 新
店主 新 太郎さん



〝いつか自分の店を持ちたい〟という夢を叶えるため、「酔虎寿し」で13年修業を積んだ。「絶対に辿り着きたいゴール地点を決めていたから、何でも進んで学ぼうと思ったし、修業中きついことがあっても乗り越えられました。」と語るのは店主の新(あらた)さん。これまで学んできた技術を活かしつつ、「だし」を主軸にするという新たなスタイルで挑戦を続けている。
食材は地元唐津の漁師さんや魚屋さん、長浜鮮魚市場(福岡市)などから仕入れている。今の時期は唐津で採れる生うにが絶品だと教えてくれた。長浜市場で仕入れるネタは、修業先の「酔虎寿し」の大将が唐津まで配送してくれるそうだ。お世話になった大将と今でも繋がりが持てていることや、自分のことを応援してくれているのが本当に嬉しいと新さん。その日の朝に仕入れた新鮮な魚介を使ったランチや、佐賀牛を使った季節限定ランチ(ランチタイム11:30~14:00L.O)、ご法要の会席も予約可能(3,000円/人~)だ。

同店の料理は、味の美味しさはさることながら盛り付けの美しさも素晴らしい。利用されるお客様のほとんどが女性というのも納得だ。また、今回紹介したコース料理だけでなく、本日のおすすめ料理やだし鍋、お肉料理、一品料理など、メニューも豊富なので色んなシーンで利用できるのも嬉しい。

店主からのMESSEGE

「2018年4月にオープンした当初は、お客様が求めているものと自分が作りたいものとのズレがあったと思います。しかしこの2年半、お客様との会話の中からたくさんのヒントをいただきながら料理と向き合ってきたのは、来てくださるお客様を大事にしたいという想いからです。おかげさまで少しずつではありますが、常連のお客様も増えてきました。当店では、一年を通して同じものを提供するのではなく、提供するお料理で季節を感じていただける工夫をしていますので、ぜひ一度味わってみてほしいです。また、現状に満足することなく、さらに美味しいものを提供できるよう日々勉強していきます!!」とメッセージをくれた。
〝地域密着・地産地消〟をコンセプトに掲げる「だし遊膳新」。これからも地元の人たちに愛される素敵なお店であり続けてほしいと願っている。

名称

だし遊膳 新(あらた)

住所

唐津市熊原町3207-1

TEL

0955-74-6565

営業時間

ランチ 11:30~14:00(L.O)

ディナー 18:00~21:00(L.O)

定休日

日曜

席数

27席(掘りごたつ4名×4卓/個室6名/カウンター5席)

駐車場

6台

HP

☞ だし遊膳 新 公式ホームページ

Instagram

☞ だし遊膳 新 Instagramページ

アクセス

JR唐津駅より徒歩約5分

西九州道 唐津ICより車で約12分