茶苑「海月」
名護屋城跡に隣接。豊臣秀吉にちなんだものを作ろうと、平成6年に鎮西町の町営で建てられた。年間約 1万人のお客さんが訪れるこの場所は、人出が多い時期は桜や紅葉の季節。
平成 25年 12月 15日にオープンした、全長 11.2kmの「九州オルレ唐津コース」の経由地でもある。「オルレ」とは、韓国の済州(チェジュ)島で始まったトレッキング。そのちょうど 3.7km地点にあるので、参加者が一服するにはいい。
純日本家屋のたたずまい。
回廊から美しい庭園が広がる。
四季折々の自然の表情が楽しめる貴重な場所。
室内に入ったらイグサのいい香り。廊下も畳が敷かれている。そのため、1歩踏み出すたびに足の裏がふわふわ心地いい。廊下を進むと、大きなガラス張りの窓から庭の景色が開ける。庭の向こうには名護屋城跡が見える。家具や音楽もない。聞こえるのは水の音や鳥の鳴き声。静かにのんびりできる場所。
お庭の風景には四季折々の顔がある。春の桜の季節、秋の紅葉の季節が人出が多いらしいが、おすすめは冬。藪椿や梅、雪景色がきれいだから。藪椿は寒いときに、名護屋城の敷地内やその周辺を歩くと見れる。 11月~ 3月まで楽しめる。
いよいよお茶を頂く。「作法は気にせず味と雰囲気を楽しんで。作法などわからないことがあったら気軽に聞いてください。」とスタッフの方はおっしゃってくれた。和菓子は黄金堂のひさご饅頭。ここのために特別に拵えられたものだ。お菓子は、季節によって変えたりしている。本格的なお抹茶は、なかなか飲む機会がないけど、ほろ苦くも美味しいと感じた。
「どうしてお菓子を先に食べるのですか?」と聞くと、抹茶は苦いからお菓子で口をまったりさせて、そのあと抹茶を口にするとおいしいからだ、と教えてくれた。
責任者の矢筒さんは裏千家を習得。
矢筒さんは平成 6年から勤め、約 20年こちらで皆さんに抹茶を振舞ってこられた。
茶道は、流派によって作法が異なるという。
なぜ器をまわすんですか?という質問をすると、「器の正面に口をつけないように、ずらすためです。たまに回しすぎて 1周してしまう人もいるんですが、回すというよりも、ずらすだけでいいんですよ。」と丁寧に答えてくれた。
器は唐津焼。お菓子は基本同じだが、桜の季節やひな祭りの季節は日替わりで提供している。
スタッフの恭子さん(中)が早速、SAGARICHのFacebookに「いいね!」をしてくれた。とても優しく親切なスタッフさん達ばかりであった。こんな感慨深い場所が佐賀にはある。
●イベント
・10月、お月見 観月茶会
・1月、初釜茶会。道具もお茶碗も大きい。
次は2017年1月15日。毎年、第三日曜日に行っている。
・2月後半~3月初めはひな祭りのイベント。
木の箱に入った70年物のものや、80年物の掛け軸タイプなどの雛飾りの展示が行われる。
●椅子席、お座敷席のそれぞれの魅力
お座敷…畳に座るのが落ち着くという人が多い。ゆっくりのんびりできる。
椅子席…お庭を見ながらお茶を楽しめる。足が痛い人にも。
※イベント日以外はお茶をたてているところは通常は見れません。今回は特別に許可を頂き撮影いたしました。
店名 | 名護屋城茶苑「海月」 |
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住所 | 唐津市鎮西町名護屋3458 |
TEL | TEL/FAX:0955-82-4384 Mail:kaigetsu@mirror.ocn.ne.jp |
営業時間 | 9:00~17:00 (入苑は16:30まで) |
定休日 | 第2・第4水曜日,12月29日~1月2日 |
駐車場 | 40台 |
HP | |
アクセス | 【車】唐津駅より車で約30分 【バス】昭和バス波戸岬行「名護屋城博物館入口」下車。徒歩5分 |