人は興味や関心だけで行動はしない。そこに〝共感〟する何かが生まれると、きっと家を飛び出して出かけたくなる。ここにはそれがある、そう確信した取材だった。

当初、情報発信の点において〝ヒューマンの部分〟を大事にしていたと語るのはオーナーのボーフィス大器さん。 SNSって 1way、つまり一方通行のコミュニケーションになりがち。でも大器さんは、ブログの記事かなって思うくらいの長文で、パーソナルな〝想い〟の部分を伝えてきた。「こういう人には来てほしくないとか、子供を連れてくるならちゃんと親が面倒見てよ、とか。それによって『こういう人たちがやってるんだ』と伝わったと思うし、あとは１ wayにならないように、インスタグラムのストーリー機能を使ってアンケートしたり、フォロワーとコミュニケーションを取って 2wayになるように意識しています。だから他のお店とかよりも近い関係を築けてるんじゃないかなって勝手に思ってます（笑）。」と大器さん。

元々は、本業（マーケティング企業：株式会社 M Global Japan／東京）の九州営業所が欲しくて同店の立ち上げを開始したそうだ。これまでは、クライアントにお客さんが来てくれるように提案する立場だったが、今回自分がやる側になって、初めて尽くしで、これで本当に人が来るのかな …などの緊張があったのも事実。でも、おかげさまで 2ヶ月で約 2,000人もの来店があって、そのほとんどがインスタグラムを見て来てくれた人だったという。

僕たちはお客さんがいるときもパソコン開いて仕事してるし、「ご注文はお決まりですか？」なんて声掛けもしない。お客さんだから特別大事にするとかではなくて、一個人として接する。マナーがなっていない人には帰ってもらうし、フィーリングが合う人とはとことん話す。勝手に友達になる、そんな感じ。もちろん一人の時間を楽しみに来ている人、そういう人も大好き。だから一人で来て、本読んだり好きに過ごしてもらうのもウェルカム。

嬉しいのは、トレンドだからという理由ではなく、この雰囲気を気に入ってくれたブロガーやフォトグラファー、エンジニアなどのクリエイターが足を運んでくれていること。この場所で色んな人たちが出会って、たくさんのクリエイティブを生み出してほしい。