ナビゲーター/MAKI & WAKANA
一人からOK!夢中になっちゃう絵付け体験
今度のお休み。お友達と何して遊ぼうかなー?って考えているそこのあなた!〝絵付け体験〟なんてどう? 佐賀県神埼市に古くから伝わる「尾崎(おさき)人形」に絵付けができる工房があるんだよ。所要時間は約1時間。一人1,000円の体験料で楽しめるんだ!
絵付けをする人形は自分の好きなものを選べるんだって! 完成した作品はその日のうちに持ち帰ることができるのも嬉しいね♪
MAKI
私は男の子のお人形を選びました♪ 着物の色次第で雰囲気が変わりそうだな~!
WAKANA
私は鶏の人形にしました♡ 可愛らしい感じに仕上げたいです!
伝承されてきた尾崎人形とは
尾崎人形は、神埼町尾崎西分地区に伝わる焼きものの人形で、佐賀県内陶磁器の中で最も歴史的に古く伝統を残しています。伝承によると、「弘安4年(1281年)蒙古襲来の元寇(弘安の役)の際、捕虜になった蒙古軍の兵隊が人形を作って吹き鳴らし、遠い祖国を偲んでいた。そして技術は地元民に伝わり、焼き物が盛んになった。」と言い伝えられています。この焼き物はやがて尾崎焼として、瓦、火鉢、鉢物類を焼くようになり、江戸時代には佐賀藩から幕府への献上品のひとつにもなりました。
尾崎焼の人形づくりは、一時途絶えた時期もありましたが、尾崎西分地区の「尾崎人形保存会」の高柳政廣さんの手によって再興され、現在も存続されています。尾崎人形は20種類ほどあり、中でも「テテップゥ」と呼ばれる鳩笛は子ども達の人気者です。鳩笛は全国の土焼人形産地にはよく見られますが、首を少しねじった独特の姿は尾崎人形だけで、「ホーホー」と哀愁のある笛の音が特徴です。鮮やかな赤青黄の着色で。青は平和、赤は蒙古の捕虜の血の色、黄は自然を意味しています。
(ご提供いただいた尾崎人形資料より引用)
尾崎人形継承者 高柳政廣さん
佐賀神埼の郷土玩具である尾崎人形を再興しようと思ったきっかけは?と尋ねてみた。
「13年ほど前、尾崎人形を継承する人がいなかったんです。焼き物の作陶をしてた父親の影響もあり、せっかくここまで残されてきた伝統を途切らすわけにはいかないという想いで人形作りをはじめました。」と高柳さん(74歳)。
昨年は絵付けを伝えるためにオランダまで足を運んだそうだ(上写真)。高柳さんの工房に外国人ツアーなども来るらしい。また、地元・西郷小学校で年に1回、尾崎人形絵付け体験活動を続けている。
こちらは西郷小学校の生徒さんが描いてくれたという絵。
尾崎人形の中には玉が入っていて、振るとカラカラと音が鳴るのが特徴。800℃の窯で1度に焼ける個数は最大300個。焼き上がりまでは約6時間。窯から取り出す作業等も含めると完成までに1日半かかるという、根気のいるお仕事だ。
絵付け体験の様子
どこから塗ろうか、何色にしようかなど色々と考えをめぐらす時間。
絵付けのことだけ考えて無心になれる。初めての人でも高柳さんが優しく教えてくれるから安心だよ。
細かい部分も丁寧に塗り進めていく。
職人さんはこの作業を1日に何十回、何百回と繰り返すんだよね。すごい技術だな。
妹の仕上がりが気になる様子のMAKI(笑)
MAKIが選んだ人形の着物は水色に決めたようだ。
絵付けが済んだらドライヤーを使って乾かす。
できた~!!
MAKIの作品はこちら。細かいところまで綺麗に塗れていて上手だね♪
「時間を忘れて夢中になれました♡」とWAKANA。高柳さんは尾崎人形を手にとって「がばいよか~!」と思ってもらいたいそうだ。ぜひ絵付け体験をきっかけに佐賀ならではの伝統工芸品に触れてみてください♪
名称 | 尾崎人形工房 |
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住所 | 神埼市神埼町尾崎546 |
TEL | 0952-53-0091 |
営業時間 | 事前にお問い合わせください。 |
定休日 | 不定休 |
駐車場 | 4台 |
HP | |
アクセス | JR神埼駅より車で約8分 東脊振ICより車で約16分 |