「deleteC先行プレミアム体験会」
2019年5月11日、東京都内にて体験会のイベントが開催されました!
「がんを治せる病気にできる」という可能性を信じてその実現を願う、出展・協力企業が30社以上集まりました。佐賀県からはdeleteCの主旨に賛同したアーティスト・山口芳水さんと華道家・松本光さんが参加。二人の共同制作の作品が会場に並び、その売り上げがdeleteCへ寄付されました! そのほか九州パンケーキさんが会場でパンケーキを振る舞いなどがあり、多くの来場者から笑顔がこぼれていました。また、創業者が佐賀県出身という大手企業の「RICOH」さんなどもこの活動に賛同し、参加していました。
☝こちらは山口芳水さん、松本光さんが共同制作した作品。
イベントでは、協力企業様がそれぞれのブースでdeleteC仕様になったオリジナルの商品・サービスを提供されたほか、話題のRICOH「Handy Printer」を使ってCの文字を消す「#deleteCやってみた」というワークショップなどが開催されました! 一般の来場者の方々も気軽に参加されてましたよ♪
「(佐賀県とは)距離もある中、当日ご参加いただいたこと、当日に向けてあんなにたくさんのパワーのこもった作品を作ってくださったことには、私自身が励まされました。会場を華やかに彩り、また、御来場頂いた方にも様々な楽しみ方をしていただいたようで、それもとても嬉しかったです。アーティストの方にはいつかご参加いただきたいと思っていたので、まさか初イベントの5月11日にそれが実現するとは!(皆様との)ご縁と、お二方の行動力に感謝しております。」と話すのはdeleteC発起人の中島ナオさん。佐賀県民の熱量に驚いていらっしゃった。
報道やSNSでこのプロジェクトを知って参加した一般の方もたくさんいらっしゃいました。
思い思いにCを消していく参加者の方々。
イベントの第一の目標は、様々な体験を通して参加者のみなさんと一緒に「deleteCの世界観をつくりあげること」。
たくさんの想いが込められた「deleteC」が会場を埋め尽くしましたよ。
「deleteC」ってなに?
「がん」を治せる病気に。その未来を1日でも早く手繰り寄せるプロジェクト。
がん対策において諸外国から遅れをとる日本の実情。
現在、2人に1人はがんになると言われています。ところが、日本は「がん関連予算が少ないことや治験数が少ないこと」などを背景に、がん治療に使える薬が海外に比べてなんと100種類以上も少ないのが現状なのです。
中島ナオさん
deleteC発起人/代表
デザイナー・ナオカケル株式会社代表
1982年生まれ。2014年31歳で乳がんを罹患。2016年転移が見つかりステージ4に。2017年東京学芸大学大学院修了。現在も治療を続けながら自らの経験を通して「がんをデザインする」ことに取り組む。代表作は髪があってもなくても楽しめる"N HEAD WEAR"。
「deleteC」に対する想い
「deleteC」は、ずっと叶えたかった「がんの治療研究に対するアクション」「がんのイメージを変える」「がんになっても大丈夫と言える社会の実現」を形にできるものです。
がんという病気を患い、さらにはそれを「治せる病気に」というのは、私には難しすぎるし、大きすぎる問題で、どうやったって太刀打ちできません。しかし、大きすぎる問題だからこそ世代も住む場所も業界も越えて、多くの方と幅広く共有できる問題だと思うのです。そして、そこには共感してくれた方たちと一緒に進められる楽しさがあります。だから会いたい人がたくさんいるし、叶えたいことはどんどん増える。そんな毎日を過ごすことができて、行動してきて本当に良かったと思えるし、そう思えることがとても嬉しいです。そして私に会ってくれる人、時間を共に過ごしてくれる人には感謝しかありません。
deleteCを始めてから、好きな人がどんどん増えています。それって本当に嬉しいこと。会いたい人に会うためには力も湧いてくる。見ようによってはマイナスなことばかり、不運としか言えない状況かもしれないけれど、そんな今の自分を最大限に活かせる活動だと思っています。
藤松翔太郎さん
メディア人として「deleteC」の活動を広く世間に広めようと頑張るNHKディレクター。
佐賀県鹿島市出身の29歳。
佐賀県立鹿島高校を卒業後、立教大学社会メディア学科に進学。卒業後、日本放送協会(NHK)に就職し、福島放送局、仙台放送局を経て現在は東京・報道局にてNHKスペシャルやクローズアップ現代を担当している。東日本大震災に加え、様々な社会問題を取り上げるドキュメンタリー番組を制作。
中島ナオさんとの出会い
今年2月4日、私はメモを取る手が止まらなくなっていた。deleteCのキックオフイベント、中島ナオさんの言葉の一つ一つが、“楽しくて”、“深くて”、“力強かった“からだ。
「がん」というテーマは、番組を作る仕事を始めて8年目になる私が、いつかやらなければと思いながら、逃げてきたテーマだった。もし、私の取材のせいで、患者さんの最期のときが、苦い記憶に変わってしまったら…。そんなことを考え、踏み込むことができなかった。そんな私の背中を押してくれたのは、「誰でも気軽にがんに接してほしい」というナオさんの言葉だった。ナオさんは、接すれば接するほど、ただただ正直な人なんだということが分かってくる。
脱毛してもおしゃれがしたいから、かわいい帽子を作る。ステージ4は完治が難しいと言われているけど、がんを治せる病気にするために動いてみたい。ただ、自分の思いにまっすぐに、楽しく生きているナオさん。むちゃくちゃ悩みながら絶対に前を向いて、一生懸命走りながらめちゃめちゃ考えて、今できることと背伸びすることの両方にトライし続けている彼女の姿を、少しでも多くの人に知ってもらうために、彼女の活動を追い続けている。
deleteCは私が誰にも言えなかった思いを形にできた初めてのモノ
なぜ私が、これほどdeleteCの活動にのめり込んだのか。それは、ディレクターとしての本能だけでなく、一人の人間として、この活動に救われる思いがしたからに他ならない。
私は、佐賀県鹿島市で育ち、第2,第3の母だと思っていた幼なじみの母親がいた。二人のことが本当に大好きだった。だが二人は、若くしてがんで亡くなった。「何かしてあげられなかったのか」。そんなことを言う力も、権利も家族ではない私にはないと感じ、言葉にすることもなく、思いだけが残り続けていた。
誰にも話したことがなかった私自身の思い。それを始めて形にする機会を与えてくれたのがdeleteCだった。「Cを消すアクションで、思いを示す」。そして、がんが治せる病気になるために、自分にできることから始められる。本当に心から素晴らしい発明だと思う。
「がんを治せる病気にしたい」。ステージ4になり、勇気を出してそう語ると決めたナオさん。その切実な願いを“誰もが語れる全世界の共通言語にしたい”。それが私の目標となった。私はこれからも、一人の人間として、中島ナオさんを追い続けようと心に決めている。
佐賀県って、19年連続肝がん死亡率全国ワースト1位って知ってた!?
佐賀県における「がん」の現状と取り組み
佐賀県に住む人で2015年にがんと診断された方の数は5,859人(※上皮内がんを除く)。その割合は、多い順に大腸(結腸・直腸)がん、胃がん、肺がん、乳がん、前立腺がん、肝がん。その中でも特に肝がんは19年連続で死亡率全国ワースト1位。肝がんになる主な原因は「B型あるいはC型肝炎ウイルス」を持っているかどうか。この現状を改善するべく、佐賀県では肝炎ウイルスを持っているかどうかの検査を無料で実施しているそうです。このウイルスが体内に存在していても、現在は服薬で治療が可能だそう。また、陽性だった場合の精密検査費用や慢性肝炎等と診断された方への治療費の助成等も行われています。
女性に多いがんといえば「乳がん」と「子宮がん」。
乳がんは過去10年さかのぼって見てみると死亡率全国ワースト1位の年が3回、子宮がんにおいては平成29年死亡率全国ワースト1位。この状況から見ても、佐賀県の女性のがん対策を強化していく必要性があることが分かります。
乳がん対策として佐賀県では40歳以上の女性の「乳がん検診受診」、40歳になる前から乳房の自己触診をがん啓発イベントなどで呼びかけています。
また、子宮がんの発症率が高いのは30代前半~40代の女性。その原因はHPV(ヒトパピローマウイルス)と言われ、性交渉によって感染するものです。このウイルスに“一生に一度はほとんどの女性が感染する”と言われており、一般的には免疫によって1年ほどで消滅するそうです。しかし、それが慢性化し体内に留まることで6~10年かけてがん化していくのです。
これまでの子宮がん検診においては、HPVに感染しているかどうかの検査は一部の市町でのみ実施されていましたが、佐賀県では2019年4月から全国で初めて全県下で無料で受けられるようになりました。30歳~44歳が対象で市町の検診で受けられます。
佐賀県は①がんにならないようにする②がんを早く見つけて早く治療する③がんになっても安心して暮らせる社会づくりの3つのステップでがん対策に取り組んでいます。予防、早期発見・早期治療のためにもまずは検診に行きましょう。
佐賀の、日本の、世界のがんの現状を変えるためにSAGARICHは「deleteC」の活動に賛同します!
「deleteC」プロジェクトにサガリッチも賛同し、何か出来ることはないかと模索しているところです。
サガリッチがこのプロジェクトに取り組む意義は、「がんのイメージを変えること」にあると考えます。微力ではありますが〝おしゃれ、綺麗、可愛い〟と肩を並べるくらいの明るいイメージにしていきたいです。
私たちが読者の皆様に伝えたい想い
まずこのプロジェクトの存在を知って、がんについて興味・関心を持ってほしいです。そして、街中にあるCを消した写真をオシャレに可愛くSNSにアップしたり、がん研究への寄付につながる、商品名からCの文字が消えた商品が今後発売されたときにその商品を購入するなど、「私に何か出来ることはないか」と考え、行動をしてほしいです。まずはその一歩を踏み出すきっかけをサガリッチが作り出せたらと思います。今後も私たちサガリッチは「deleteC」を応援します。がんが治せる病気になるその日まで。
「deleteC」プロジェクトを立ち上げた経緯と概要
中島ナオは5年前、31歳の時に乳がんを罹患。仕事、生活、様々な面で「大丈夫」とは言えない状況だったからこそ、現状を変えて行きたいと「がんをデザインする」ことに取り組む。自分にできることから! とブログでの発信、N HEAD WEARの開発など、QOLの視点から行動してきた。
2018年秋、転移してから2年を迎えるタイミングで、ずっと叶えたいと思っていた「がんの治療研究を応援するための行動を起こす」ことを決意。
2018年11月1日、アメリカでご活躍のMDアンダーソンキャンサーセンターの上野医師に出会う。自分のがん研究に対して行動したいという思いを受け止め、応援の言葉をいただいたことで勇気をもらう。しかしこの時、具体的なアイデアには至っていなかった。
2018年11月2日、近況報告と相談のため、小国士朗さんと再会。自分の思いと、巡り合ったご縁の話をする中で、小国さんの頭の中にdeleteCの構想が浮かんだ。カフェの店内で2人で盛り上がり、帰り道には1人渋谷の街中で「C」を探し続けた。
「がんを治せる病気にしたいという想いの可視化」「治療研究のための資金集め」という何年も叶えたかった想いの答えが具体的に見つかり、それらが形になるイメージを描けた。仲間がもう一人ほしい。そう考えた時、すぐに頭に浮かんだのが長井陽子さんだった。彼女とは二度しか会ったことがなかったが、彼女と過ごす時間の心地良さ、今の自分の想いを伝えていたこと、上野先生との出会いを熱弁していたこともあり、すぐに声をかけた。
deleteCプロジェクトの構想を形にしていくことを世の中に宣言しよう! と世界がんデーである2019年2月4日を目指した。クリエイター・デザイナーを中心に、若い仲間が増えていった。頼もしく感じると同時に、私自身とてもワクワクしていた。
2月4日にキックオフと、クラウドファンディングを開始。応援してくれる人はいるはずだ、必要とされるはずだ、いう自信はあったが、どんな反応があるのだろう? 想いは伝わるのだろうか? という不安もあった。
しかし宣言したその日から、クラウドファンディングのサイトにはたくさんの応援メッセージが寄せられた。届いた言葉を受け取って、このプロジェクトを実現させたい! と強く思った。そして応援の言葉ひとつひとつが進むための大きな力になった。それから数ヶ月間は多くの企業を訪ね、話を聞いてもらうことを繰り返した。参加してくれる企業に出会うことは容易ではなかったが、想いに賛同し協力してくださる企業も少しずつ現れた。その方々の存在に支えられながら活動を続けた。企業を訪ねる数と同じだけ、医療側の話も聞きに行った。スピード感を持って、どんどんと形にしていくため、たぐり寄せていくため、自分たちにも具体的な目標を持ちたかったという想い、実現したい世界観を具体的にかたちにし、応援してくれる人と共有したかった。この先につなげて、より良いプロジェクトに育てていくために2019年5月11日の「deleteC先行プレミアム体験会」を開催した。
先行プレミアム体験会での開催ロゴの商標や法人化に向けての準備など、動けば動くほど課題は見えてきた。5.11を終えた今は、秋の法人設立とイベントを目指して、より自信を持ってプロジェクトを継続できるかたちを作ることに時間にあてている。
2019年
- 10月「deleteC Fes2019」法人立ち上げ、deleteC本格スタート
- 12月「deleteC Gift」deleteC仕様のオリジナル商品を一堂に集めたギフトイベント
2020年
- 1月「deleteC Pitch」医師・研究者の説明により、がんの治療研究内容に触れるイベント
- 2月4日 ワールドキャンサーデー2020「deleteC Award」で、2019年12月までに集まった2019年の研究資金をdeleteC Pitchで選ばれた方に授与
名称 | deleteC |
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住所 | 東京都世田谷区砧1丁目13番20号 |
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