ナビゲーター/SAKI & MOMOKO
映えない空間ギャラリーカフェ
NOART
NOARTという言葉の後には
NOLIFEが続く。
 
「No music, no life
(音楽のない人生はない)」
という言葉と同じように、
アートのない人生なんてない
と思ってもらいたいという想いから
「NOART」
という名が付いた。 
 
さらにそこで湧き出るのが
“なぜARTが逆さなのか”
という疑問。そこには
“ARTを色んな角度から
とらえて欲しい”
という想いがあるのだという。
真っ白い机と椅子。
真っ白い招きドラえもん。
真っ白いLouis Vuittonのバッグ。
山口芳水さんのブランド「55055」の
真っ白いキャップとスニーカー。

そう、ここは山口芳水さんのギャラリー。ボックスインスタレーションと呼ばれる“空間作品”なのです。その作品の中でドリンクやスイーツが楽しめるという、これまでのアートギャラリーの概念を超越した「ギャラリーカフェ」が2019年8月10日に誕生しました。


書道家である山口芳水さんは、書道という殻を破り「アーティスト山口芳水」として活動の幅を広げて続けていらっしゃいます。

写真でお分かりいただけると思いますが、芳水さんは2017年のBMWとのコラボをきっかけに、2018年には国立新美術館六本木での作品展示、そして今年2019年にはルーヴル美術館での展示が決定しているという、佐賀から世界へ羽ばたく大注目のアーティストなのです!

佐賀の銘酒「天山酒造」のラベルも手掛けていらっしゃいます。

この日、天山酒造の七田社長も激励に駆けつけていらっしゃいました。「芳水くんの作品からはエネルギーを感じますよね~。」とおっしゃっていましたよ。

気になるカフェメニューの紹介


同店では、かき氷を日本の象徴だととらえ、そこに「アーティスト山口芳水」の世界観が加わった「元祖ひやかもん」という新食感のひんやりふわふわのかき氷やタピオカドリンクがいただけます♪ 

全て“白”スイーツなのに色々な食感や味わいが楽しめるなんて驚きますよ~!※表記は全て税込み価格ですのでご注意ください。


元祖ひやかもん 750円
  • フランス料理に使用される“窒素”が混ざったふわふわの高級生クリームの「 エスプーマ 」が盛り付けられている新食感のかき氷で、桃と梨の2種類があります♪

スプーンですくってみると中にはシロップがかかったかき氷。その下にはアイス、さらにその下にはゴロゴロと果肉が入っていました♪

「お待たせしました~!」とイケメンのスタッフさんが席まで運んできてくれました♡


タピオカドリンク(チョコラテ/バニララテ ) 390円

  • 流行真っ只中のタピオカドリンク、とっても美味しかったです♪ ホワイトチョコだから真っ白のチョコラテなんですよ! 

芳水さんの作品に触れながらアートについて一緒に語りませんか?

私の原点は真っ白の半紙

アーティスト 山口芳水さん



山口芳水さんのご両親も書道家。物心ついたときには書道と向き合っていたという。「“さあ書き始めるぞ”となると、いつもそこには真っ白い半紙がありました。そこが自分のルーツ、原点なのかなと思います。」と芳水さん。その原点である真っ白で空間を作ったら面白いかなと思い、「NOART SAGA」を作ったそうだ。

「ボックスインスタレーション/箱の空間演出」

芳水さんはこの空間自体が作品なのだと語る。絵具を選ぶのと同じように、壁のクロス選びや作品の配置にも余念がない。「これまでの作品はパネル上での絵だったけど、今回はこの空間と言う絵の中で人が動く。その人の動きすらも1つの絵であり作品であるから、そこまでぜんぶ計算しなくてはいけない。さらに、そこで人に楽しんでもらうためにはどうしたらいいか?と絵の中の“物語”まで考えなければならない。今は暑い季節にピッタリのかき氷やドリンクを提供しているけど、今後新しいものを提供していくかもしれない。」

今回のインタビューで特に印象に残ったのは「この空間に自分が作ったアート作品を飾るとき、その1つ、2つが書の“1画、2画”という1つの線になる」という言葉。アーティストでありながら根底には書道家というエッセンスが存在しているのだなと感じた。

アーティスト山口芳水 

「作品に一貫性がないのは、日常を生きていてインプットしたもの、感じたものを形にして表現したいというのが僕の作風だからですかね。やると決めたら完成までに100時間かかろうが半年かかろうが作り上げることはできるけど、同じシリーズの物を5年も10年も作り続けることができないんです。また、職業で言うと1つのことに特化していれば、それ以外の職業のことは無知ですよね。僕はアートにも様々なジャンルがあると思っていて、そこに手を出していきたいんです。もちろん一本道を貫いてスキルアップしていくことももちろん大切だと思います。しかし僕の場合は、360度色々なことを経験してスキルを身に付けながら螺旋階段を上っていきたいんです。」と芳水さん。話を聞けば聞くほど、彼がどこまで上っていくのか、見えないところまで行ってしまうのではないかと、興味と期待、そして不安、色んな感情が膨らんでくる。


ここ半年でメディアへ取り上げられる機会も多くなり、作品を作ってほしいという依頼も増えてきたそうだ。アーティストは定期収入ではないため、依頼がなければ生計が建てられず、毎日不安の中で生きている、と芳水さんは語る。しかし大きな依頼が来るとその度に「きたきたきた~!!」とブルブルと震えるのだそう。世界的に有名な大企業からの依頼にも取り掛かっているらしく、お披露目を楽しみにしていてくださいとのことだった。

現在店内を入って右側には、CREEK&RIVERCO.,Ltd(クリークアンドリバー社)の井川幸広社長(佐賀県出身で元サガン鳥栖の社長)から依頼を受けて描かれた横3メートルにもなる作品が展示してある。2019年9月1日までの展示予定だ。この絵のテーマは「空や川」。アトリエでデザインを描いた後、その絵を持って自然界に飛び出して仕上げたそう。力強いとか激しいという印象も受けるが、どこか柔らかく繊細で落ち着きも感じる。ずっと見ていたいと思わせるほど引き込まれてしまう。

この空間を訪れた人が、スイーツやドリンクで乾いた喉を潤しながら、“アート”で心までも潤ってくれればと思う。 「No art, no life」
名称

NOART SAGA

住所

佐賀市新栄東4丁目1-1

営業時間

12:00~18:00

定休日

水曜

席数

12席

駐車場

10台

HP

☞ NOART 公式ホームページ

アクセス

「新栄小前」バス停より徒歩約5分

JR鍋島園駅より車で約5分