次世代のリーダー
編集長・山口ケントの対談コラム
自然と一緒に暮らす明日のために
インタープリター/自然と人をつなぐ仕事
藤田和歌子さん
NPO法人 唐津環境防災推進機構 KANNE/事務局長
自然と交わることが好きだから「地球と友達になりたい」そう願う藤田さんのお仕事はインタープリター。それは自然と人とをつなぐ仕事。この活動を始めて以来、約10年のキャリアを持つベテランだ。今では事務局長という重責を担いながら日々の推進業務に勤しまれている。
■生き物たちにも住み心地の良い場所がある。
優しくも説得力のある藤田さんの説明はとても分かりやすかった。
虹の松原について初めて聞く話もあり、とても興味深い。
NPO唐津環境防災推進機構KANNEとは?
KANNEとは「環境ネットワーク」の略、また郷土の逸話キャラクター「唐津かんねさん」のように機知に富んだ活動が出来るようにという意味が込められている。
環境、防災に関する良好な生活環境を育み、継承を図るとともに、地域におけるネットワークを構築、またより強固にすることにより個々の団体活動の幅を広げ、地域コミュニティの形成と地球温暖化防止に資することを目的に活動している。この事業の具体化に向け、情報交換・交流を促進できる仕組みを用意し、皆さんの活動を支援するとともに、環境・防災の整備、保全に取り組んでいる。
虹の松原の保全活動
現在、※白砂青松(はくしゃせいしょう)を目標に全208団体が様々な保全活動に取り組んでいる。その内、約8割が唐津の団体である。それらの団体はそれぞれのカリキュラムの中で例えば、虹の松原での落ち葉拾いなど、松の木が健康で病気にならないような環境づくりを目指している。そもそも虹の松原は約400年前、唐津のお殿様が土地を塩害や風害から守るために植樹した防風林だが、それは人々の生活に密接な役割を果たしてきた。現代では、日本三大松原、日本の特別名勝、日本の白砂青松などにも数えられ、ゆえに唐津の人々にとってはなくてはならないとても大切なシンボルとなっている。観光客にとって鏡山から眺める景色はとても風靡(ふうび)な松林だが、その中では地元の人々の大変な維持活動がなされている。
藤田さんのきっかけと日々の活動
今後の展開
やはりここでも後継者の問題が浮上する。藤田さんは次世代の後継者を見つけ育成することで活動のリレーが成り立ち将来にわたってこの事業が継承されていくと考えているが、なかなかそんな若者が見つからないのが実情だ。将来への不安はあるものの、世代が変われば状況も変わるから、その時代に合った虹の松原の存在価値が活用され末永く愛されていければ良いと明るい未来を見据えていた。
山口編集長の所感
まだまだ佐賀の事で知らないことがたくさんある中の一つとして、こういう現状があることを知ることができすごく勉強になった。今回、本誌で取り上げることができたのは大変価値のある事。本誌もご協力できることは、今後積極的に取り組んでいきたいし、また同様な問題を有する各活動団体においても、本誌でできることはどんどん取り扱っていきたい。皆さんもどうぞ、自薦他薦を問わず編集部に情報をお寄せ下さるようお願いします。
※白砂青松(はくしゃせいしょう)…白い砂浜と青々とした松で形成される、日本の美しい海岸風景の例え
※インタープリター…自然と人間の「仲介」となって、人々に自然の声を伝える人のこと。
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