2019.6月号

平成から令和へ
~あなたは何を願いますか?~


「地元民の、地元民による、世界の人々のためのイベント」このコンセプトを掲げたSAGARICH編集長KENTOは約50人のスタッフをまとめ上げ、見事にイベントを成功させた。実はこのイベント、開催の3週間前に祐徳稲荷神社の権宮司・鍋島さん、書道家・山口芳水氏、編集長KENTO、3人の会話の中で生まれたものだった。

残された時間はたったの3週間。1日1日が勝負の日々。とにかく寝る間も惜しみ、動き回った編集長KENTO。その“熱意”が人の心を動かした。賛同してくれるメンバー、応援してくれる人たちも次第に増えた。各メディアで多く取り上げられ認知度も高まり、いよいよ迎えたイベント当日。

古い時代を洗い流す「浄化の雨」


約30年続いた「平成」という時代。昭和生まれの人から見れば「平成」ですら新しいというイメージがぬぐい切れないのに、時代はさらにもう一つ進んでしまった。また平成元年生まれの人は30歳を迎え、立派な大人として、社会の中で中堅世代として活躍している。そう、時は止まることなく常に我々を未来へと運び行く。
しかし、いつの時代も良い事ばかりではない。
苦しみや痛みを伴いながら、それでも人は明日の幸せを信じ日々を過ごしてきた。だから、平成の最後の日にもしかしたら祐徳稲荷の神様は来訪者みんなの心を祓うべく、禊の雨を降らせたのかもしれない。
土砂降りの雨が降るこの日、総勢約50名の関係者たちによって祭りのための最後の準備が着々と進められていった。

舞台は鹿島市・祐徳稲荷神社

創建から300年という日本三大稲荷・祐徳稲荷神社。荘厳かつ由緒あるこの場所でイベントを開催するなどという前例は見当たらない。このイベントを何としてでも成功させたい。祐徳稲荷神社の名を、鹿島の名を、佐賀の名を、全国、世界に轟かせるイベントの狼煙が上がった。

降りしきる雨は一向に止む気配はない。開演は23時30分。ステージ上に設置していたテントを外すか否か、開演の1時間前に判断を迫られた編集長KENTO。この舞台でパフォーマンスをするゲスト、観客の気持ち、全てを汲んでテントを撤去する決断を下した。

高まる期待、入り混じる不安

カウントダウンと銘打って開催を決めたイベントに、果たしてどれだけの観覧客が足を運んでくれるのだろうか。しかもこんな大雨で足元の悪い中だ。入り混じる不安をかき消して、出来ることをやるしかない。

最終ミーティング

イベントスタートまで1時間を切った。社務所のロビーに集まったスタッフたち。プロデューサーである編集長KENTOの挨拶から始まったミーティングで、権宮司・鍋島さんは「300年続く祐徳稲荷神社の歴史の1ページにこのイベントが刻まれることを嬉しく思います。降り続くこの雨は“浄化の雨”。来たる令和が素晴らしい時代になりますように。」と語った。

最後に決意表明を述べたのは、このイベントのディレクターを務めた小笠原さん。彼女の頑張りがあったからこそここまで来れたと言っても過言ではない。さあ、歴史に刻む新元号カウントダウンイベントの幕開けだ!!


天皇陛下退位の宵
圧巻のパフォーマンスと共に令和の幕が開かれる!


来場はなんと1万人。色とりどりの傘が神社を彩った!

悪天候で来客数に不安が残る中、スタッフ・キャスト全員が驚愕するほどの盛り上がりに感動を隠せない結果となった。
というのも降りしきる雨の中、開演3時間前から場所取りのために待ち続けてくださった方もいたほど。フタを開けてみれば多くの来場者で境内は埋め尽くされたのだ。さらに、開演時間には境内に入りきらないほどの人たちが会場へお越しくださった。そんな風景を目の当たりにしたスタッフたちの目には、嬉し涙が溢れ出さんばかり。試行錯誤し、工夫に努力を積み重ねてきたそれぞれの頑張りが報われたような安堵感に包まれた。しかし、本番はこれから。最後まで気が抜けない宴がいよいよ始まった。

MCは「DJ YUYA」

開演直前、傘を差してステージに上がったのはDJ YUYAさん。サガン鳥栖のスタジアムDJをはじめ、ラジオパーソナリティーとして活躍中である超人気DJがイベントのMCを務めてくださった。今か今かと開演を待ち続ける観客の皆さんに対し、「こんな雨の中で集まってくれてどうもありがと~う!!」とDJ YUYAさん。軽いジョークを飛ばして観客を巻き込み、あっという間に会場を一つにした。

薩摩琵琶奏者「北原香菜子」

ステージパフォーマンスの先陣を切ったのは薩摩琵琶を奏でる北原香菜子さん。日本でも希少な薩摩琵琶という楽器を奏でる演奏家で全国各地で活躍している。そしてこの日は、このイベントのためだけに作詞作曲した楽曲を披露してくださった。その音色は、新時代・令和を迎える喜びの歌声とともに境内に響き渡り、荘厳で優雅な祐徳稲荷神社の趣と相まった。それにしても薩摩琵琶の音色とは、なんと優雅で情緒的であろうか。人の心の奥底にある情念を映し出すかのような響きに、会場が一瞬、まるで別世界にトリップしたかのような静寂に包まれた。佐賀にはこのような素晴らしい伝統楽器奏者がいるのだ。

和太鼓パフォーマンス集団「不知火太鼓」

続いて登場したのは嬉野市・不知火太鼓さん。現在ジュニアチーム30名、大人10名で活動している和太鼓パフォーマンス集団だ。パフォーマンスが始まると同時に息を飲む観客。いや、これはカッコよすぎる。太鼓を打つたびに跳ね上がる水しぶき、「エイサー」の野太い掛け声、各太鼓と笛の掛け合い。どこを切り取っても艶っぽく、一瞬で観客を虜にした。

カウントダウンからの書道パフォーマンス  山口芳水氏作「令和」 

令和までのカウントダウンはステージ上に浮かび上がったプロジェクションマッピングにより始まった。続いて披露されたのは佐賀が誇る書家・山口芳水氏による「令和」の書初め。神の使いとされる狐が描かれた横4550mm 、 縦1810mmのパネルに、映像と音楽に合わせてダイナミックに綴られていった。
幻想的で斬新な今回の書道パフォーマンスは、訪れた人々の心に鮮烈に焼き付いたことだろう。まさに新しい時代の幕開けにふさわしいオープニングアクトだったといえる。

映像クリエイター「西英行」

プロジェクションマッピングを手掛けたのは映像クリエイター・西英行さん。イベントの告知動画の制作も彼によるものだ。カメラやドローンを駆使した、彼にしかなせない技術で作り上げる動画はいつも見る人の心に何かを訴えかけてくる。

山口芳水氏の書のパフォーマンスが終わるといよいよクライマックスに近づいていく。力強い和太鼓と雅な音色を奏でる薩摩琵琶の掛け合いが始まった。

ドドン!という和太鼓ののち、「令和~!」と発したのは山口芳水氏。その声が境内に響き渡ったと同時にライトアップされたのは御本殿。そこには奉納作品である令和の文字がお披露目されていた。

こちらの作品はイベント終了後も御本殿に飾られている。

目を凝らして見てみると、なんと「狐」の文字が敷き詰められていた!

イベント終演

権宮司・鍋島さんとDJ YUYAさんのフリートークで幕を閉じた。

自らの手で時代を切り拓き、創り上げていきたいという想いと、この祐徳稲荷神社でたくさんの方々と改元のお祝いができたことを大変嬉しく思いますと締めくくった。


令和の書は祐徳稲荷神社へ奉納


書道家・山口芳水氏がステージイベントで揮毫した「令和」の書は祐徳稲荷神社へ奉納され、現在御神楽殿(おかぐらでん)の横に飾られている。こうして「地元民の、地元民による、世界の人々のためのイベント」は幕を閉じた。どうか令和という時代が、平和で幸せな時代となりますように。


平成から令和へ。あなたは何を願いますか?

 ≪Countdown digest movie≫ 
 

KENTO編集長の所感


✨令和 カウントダウンイベント✨
雨の中、1万人という多くの皆様にご来場いただきましたこと、本当に嬉しく思います。ありがとうございました。今回は”鹿島から世界へ”。地元民の、地元民による、世界の人々のためのイベントということで、アーティストも全て佐賀県出身、運営スタッフも佐賀を拠点としている者で構成しました。
お客様は佐賀県民だけではなく、福岡、大阪、東京、中国、タイ、韓国、フランス、遠くはベナン共和国からもご来場いただきました。少しは鹿島のことを、世界にPRできたかと思います。今後もSAGARICHは「まだ知られていない佐賀の魅力を世界中の人々へお届けする」というコンセプトをぶらさずに、できることからやっていきたいと思います。

令和 カウントダウンイベント プロデューサー
SAGARICH 編集長 山口 賢人