2019.7月号
ナビゲーター/ MAYUKO & FUMIKA

旧枝梅酒造をリニューアル



ここは旧枝梅酒造。佐賀市久保田町・窓乃梅酒造から枝分かれした造り酒屋だったそうです。今は佐賀市の所有物となり、地域の方々にゆっくりくつろいでお食事を楽しめる場所を提供したいとオープンしたのが「酒の蔵えん」です。佐賀市大財にある小料理屋「縁」の姉妹店にあたり、小料理屋・縁は奥様が、酒の蔵えんは旦那様が切り盛りされています。 

オープンは2018年11月。ランチタイムには美味しいお蕎麦が、ディナータイムには美味しいおつまみとお酒が楽しめますよ。

認知度も少しずつ上がり、取材時も客足が途絶えないほどの人気ぶり。法事や会合などでも利用できるそうです。酒蔵ならではの雰囲気を味わいながらのご会食はいかがですか?


お食事メニューの紹介


酒の蔵えんさんでは、酒蔵の雰囲気に合うようにと「そば」をメインにしたランチ、夜は居酒屋さんのような雰囲気でお酒やおつまみ、コース料理などを提供していますよ。一番人気は温そば(鴨南蛮)1,080円だそうですが、ちょっと気になるメニューがあったので本日はそちらを紹介します♪
※表記は全て税込み価格です。


わりこ 1,080円
  • 毎年出雲大社へお礼参りに行くという店主さん。その出雲で提供されている割子そばをこちらでも提供したかったそうですよ。

「3種類の味が楽しめるのも嬉しいな~♪」とFUMIKAちゃん。

おでん定食 1,080円

  • こちらは期間限定の提供です! 

シシリアンそば 1,080円

佐賀のご当地グルメとして有名なシシリアンライスのそばバージョン! 佐賀らしいお食事を楽しんで欲しいと考案されたメニューだそうです。「シシリアンとおそばって合うんだね~!」とビックリのMAYUKOちゃん♪

お店の様子



古民家の土間を彷彿させる店内。

取材中もどんどんお客様がご来店されていました。カウンター席もあるのでお1人でもどうぞ♪

黒電話や店内の雰囲気をみるとなんだか昭和時代にタイムスリップした感覚になります♪

大きな梁がとっても素敵です。

小上がりの畳のお席もあります。

畳のお部屋もすべてテーブルと椅子なので立ったり座ったりが不自由な方でも安心ですね。

店主 末次さん



不安はあった。ローカルな土地柄でお客さんは来てくれるのか。 しかし、気づけば何故か胸の内には根拠のない自信があった。 自分の中に湧いてきたその想いを信じて「酒の蔵えん」をオープンした。佐賀市大財にある小料理屋「縁」のお客様にも案内状を1枚も送らなかったという店主の末次さん。こっちはこっちで認知してもらって来てもらえるようになりたかったからだという。

オープンから半年が経ち、どうすれば来てくれたお客様を満足させられるか、どうすればまた来たいと思ってもらえるか、今も手探りの状態で毎日営業を続けている。建物の2階のスペースはワークショップなどができる場所として貸し出している。佐賀市の持ち物なのでレンタル代は無料だが、酒の蔵えんでのワンオーダーをお願いしているそうだ。

調理を担当するのは野中さんと野口さん。酒の蔵えんがオープンした時から働いているそうで、お客様から美味しいと言っていただけることが嬉しいと話してくれた。


喫茶スペース「えだうめカフェ」


旧枝梅酒造の母屋部分にオープンした「えだうめカフェ」には500冊の本が所蔵されており、誰でも手に取って読むことができる憩いの場所です。昔ながらの雰囲気にホッと落ち着ける空間。


宿場ようかんや佐賀県の酒蔵である基山商店(鳥栖市)・東鶴酒造(多久市)・矢野酒造(鹿島市)の酒粕を使った天然酵母の食パンを販売しています。

酒粕を使ったパンなんて珍しいですよね!

また、旧枝梅酒造に残されていた「酒袋」で作られたバッグなどの雑貨も販売しています。可愛らしい絵柄や味のある素材感。こちらは全て一点物。世界にたった一つしかないバッグを手にしてみては?

旧枝梅酒蔵が姿を変える


文献によると、旧枝梅酒造は1854年に創業を開始し、2009年に4代目の急逝により、旧佐賀城下に残る唯一の造り酒屋跡として幕を閉じたとのこと。ここは佐賀城下長崎街道の「のこぎり型家並み」として特徴的な場所であることから、老朽化した枝梅酒造の保存活動が2011年に地元の自治会によって開始されたそうです。


2015年に醸造所である酒蔵部分以外を佐賀市が買い取り、醸造部分はこれまでどおり民間所有地として取り残されたそうです。

2017年、保存活動の関係者やボランティアが集まり、醸造所部分の片付け作業を開始。所有者との協議の末、2017年11月、3棟の酒蔵を寄付され、所有する土地の管理を委託されたのが「NPO法人まちの根太」。

そして2018年6月に始動したのが「EDAUME再構築プロジェクト」。佐賀の田舎で、音楽・映画・アート・テクノロジーのクリエイティブな拠点となることを目指しています。

中央には広場があり、それを囲むように北の蔵、西の蔵、東の蔵、母屋、お食事処があります。その東の蔵をコンサートホールにしたいと、クラウドファンディングを募って資金を集めているところだそうです。

昔からある家屋だからこそ滲み出る趣深い雰囲気。コンサートにぴったりの場所になることでしょう♪

皆様からの募金によって少しずつリノベーション工事が進んでいます。歴史ある家屋を後世に残していくためにも、応援していただけたらと思います!

トイレにはおむつ替えシートも設置してあり、広々としています。

敷地内には八戸町や枝梅酒造の歴史を知ることが出来る展示室もあります。

珍しい二人用の自転車も展示してありましたよ♪

クラウドファンディング特典

支援してくださった皆様の名前をプレートにしてホールの壁に飾るそうです。また、お礼の品とし枝梅酒造にまつわる品々を特典としてプレゼントしていました。その一部を紹介します♪


枝梅酒造、酒ビンのラベル。

旧枝梅酒造に残されていた「酒袋」で作られたバッグ。

枝梅酒造の復刻酒720ml(限定200本)。
名称

酒の蔵 えん

住所

佐賀市八戸1-2-32 旧枝梅酒造

TEL

0952-23-2511

営業時間

ランチ 11:00~14:00

ディナー 17:00~22:00

定休日

月曜

駐車場

あり

アクセス

JR鍋島駅より車で約7分

地蔵前バス停より徒歩約2分