分校Cafe haruhi オーナー
中林 正太さん
子供達と一緒に映画作り
子供たちが自分で考え作る映画作りのプロジェクトが始動した。事業をまとめたのは、嬉野市で「分校Cafe haruhi」を営む中林さん。中林さんは、「haruhi」が地域文化の発信拠点として利用してもらえるようなイベントなどを定期的に開催したりしている第一人者だ。少子高齢化が進む山村部において、そのような活動は今やとても重要なムーブメントといえるだろう。そんな中林さんは常々、子供たちに夢を与えられるような何かを考えてきた。そんな時、佐賀県が『子ども×大人 子どもの「憧・夢・志」育む(子どもたちの志を育てtaiken)事業費補助金事業』という事業を行う事を知り合い伝いに知った。そして、「子供たちにどんな事をしてもらったら憧・夢・志が育むだろう」と考えた結果、「映画制作であればテーマ決めを行ったり、取材に行ったり、撮影をしたりと、色々な“リアルな体験”が詰まっているから良いのではないか?幸いにも今YouTubeで映像も身近になっているし、参加のハードルもそこまで高くなさそうだ」という理由でこのプロジェクトを始動した。
佐賀県もこの事業を応援!
もともと補助金が取れなかったとしてもやろうという事はプロジェクトメンバーの中で話をしていたのだが、佐賀県が事業補助する制度「子供も憧れる志をはぐくむ事業」に応募したところ、約30件の応募があった中、見事選出された。本編は約60分。参加する子供たちはおよそ10名。それをサポートする大人を加えると総勢約30名の人員でこのプロジェクトを推進する。知り合いのプロカメラマン・牧嶋さんなどの助力も得て、7月下旬から製作は開始となる。公開は来年、年明けの予定だそうだ。
夢を持つ子供たちが少ない
本誌編集長KENTOは、本来プロのファッションコーディネーター。アパレル業界においても、ファッションに興味を持つ子供たちの育成に危機感を感じているところもある。リクルート説明会などでも、自分をクリエートし楽しむことに興味のない新卒学生が多く、洋服好きが減っているように感じるというのだ。映像作品作りと同じように、ファッションで自分をPRすることに興味を持つ子供たちを育成することの重要性を、このプロジェクトの話を通じて再認識したようだ。
考えないと成功しない時代
中林さんは、これまでも様々なことにチャレンジしてきた。例えば、高齢化社会を見越して介護施設を立ち上げ、地域への貢献を行っている。さらに、“介護施設の利用者様と一緒に作った味噌を販売まで行おう”というプロジェクト、「500歳の手作り味噌」作りなども行っている。計画した当初は失敗を恐れる人々の反対も多数あったが、今では「よくやり遂げた」と称賛されるに至った。
▲映画製作の様子
そんな経緯を振り返って、中林さんは「自分で体験しなくては分からない事が多いからこそ、工夫すること・知ろうとすることが大事。常識に縛られていては何も生まれない。」と語る。そんな思いから、子供達にも映画を作り上げるという実体験を通じて、自分の未来に夢を持ってほしいと願っている。実際の映画でも、子供たちが考え・作る過程から映画の完成までをドキュメンタリーにして編集するそうだ。出来上がりがすごく楽しみな話題となった。
KENTO編集長の所感
中林さんとは初対面ではないが、今回映画事業を興すまでのプロセスを聞いて、改めて中林さんの持っている想いの強さと行動力に感服しました。自分が面白いと思うこと、地域のためになると思うことなど、ふと思いついた瞬間に行動に移している初速の速さは、リスクをどんどん取れる若い人達は特に学ぶべきだと思います。悟り世代などと言われるように、変に先が見えすぎてしまい行動に移すのが億劫になることは誰でもあると思います。しかし、中林さんは行動に移して、じわじわと周りの人達を巻き込み、最終的には中林ファンがたくさん周りにいるというような感じがします。私自身、彼から学ぶことがたくさんあり大きな刺激を受けています!佐賀には熱い志を持った若手の人材がたくさんいると思います。今後も切磋琢磨して頑張っていけたらと思います。
中林さんありがとうございました!