2019.4月号
ナビゲーター/MAKI & MOMOKO

街中にある格調高い伝統
からつ温泉 旅館綿屋



旅館綿屋は国登録有形文化財として登録されており、その荘厳さたるや来た人を圧倒する。明治期に炭坑経営で財を成した田代政平が建てた豪邸を川添茂兵衛(現社長の祖父)が譲り受けたもの。料亭綿屋として明治9年に開業し昭和55年に大々的に改築、旅館綿屋として営業を開始した。各部屋には唐津らしく、唐津くんちの曳山の名前が付けられているのもお客様に喜ばれる一つの要因となっている。

だが、これほどの老舗旅館が街中にあることは大変珍しい。旅行客の立場からすればせっかく泊まるのであればシティーホテルではなく、旧家の風情を楽しみたい気持ちに駆られるだろう。また、海外には「旅館」というものは存在しない。どの国に行ってもあるのは「ホテル」なのだ。ホテルと旅館の違いは〝人が介入するかどうか〟。チェックイン後は仲居がお部屋までご案内し、お食事を用意し、お布団を敷く。そのおもてなし・温かみこそが日本らしさ、奥ゆかしい伝統文化なのだ。それを求めて来佐する国内外からの観光客に是非ともこの旅館に足を運んでほしいと思う。


フロント&ロビー



歴史の重みを感じる素敵なロビー。

こちらがフロントです。 

ロビーの待ち合いはとっても風情があって落ち着く雰囲気。

手入れが行き届いた素敵なお庭もありました。

女将 川添さん



これぞ大和撫子。こんな素敵な女性になりたいと心から思った。そのお人柄は言葉の端々から感じられ、立ち振る舞いも非常に美しかった。「この仕事は大変ですが色んなお客様とお話しをしたり関わったりすることが好きなんです。最近では韓国や香港など海外からのお客様も少なくありません。言葉が話せなくても伝えようと思えばきちんと伝わるものです。」と川添さん。今の女将という仕事は川添さんにとって天職なのかもしれない。

創業115年の旅館綿屋の女将、川添さん。24歳で嫁ぎ、女将になって45年だそう。学校を出たのち商事会社・秘書として勤務。その際に人と関わることが好きで性に合っているなと感じたという。嫁ぐ時も女将を継ぐ時も不安や怖さはまるで感じなかったそう。「私、イケイケどんどんの怖いもの知らずの性格なもので。」と可愛らしくはにかむ笑顔が印象的だった。ここは国登録有形文化財の宿。「歴史を感じられる古い建物だからこその良さ、仲居と接するおもてなしをぜひ楽しみにご宿泊に来てくださいませ。」とメッセージをくれた。


お部屋の紹介1/「山鯱」(15畳和室)


とっても落ち着いた和室です。


今どき珍しい黒電話! 綿屋の雰囲気に合うように探し集めたんですって。

見てください! このお部屋からはなんと川越しに…

唐津城が見えるのです! 海外からの宿泊客も多いそうですよ。

お部屋の紹介2/「浦島」(本間8畳和室)



先日リニューアルしたばかりのお部屋。8畳の本間があり、廊下を進むと露天風呂、洗面所、トイレ、浴室があります。

一般的なお部屋に比べて天井が高く、空間的な余裕を感じられて落ち着いた雰囲気です。

こちらには唐津で唯一だという「陶器露天風呂」があり、もちろん湯は温泉です。24時間好きな時に入れますね。

創業当時から使われている欄間が歴史を感じさせてくれます。日常を忘れてゆっくりと癒しの時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?

お部屋の紹介3/赤獅子(洋室ツイン)



レトロ感のある洋室は、お2人でのご利用に最適。お部屋に入った瞬間に思わず視線は天井へ。こんなに高い天井を旅館で見られるとは思いませんでした。そしてこの洋館の艶やかな雰囲気にうっとりしてしまいます。ロマンを感じるとはまさにこのことですね。

お風呂の紹介


ちょっぴり塩分を含んだ天然温泉が湧き出ています。

泉質:ナトリウム塩化物・硫黄塩泉(低張性アルカリ性冷鉱泉)/pH:9.08
効能:神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え性・病後回復期・疲労回復・健康増進

※こちらは立ち寄り湯としても利用できます。
※入浴時間:11:00~19:00
※大浴場入浴料:大人500円・子供300円/貸切露天風呂40分1,000円

露天風呂


自然の風を感じながらヒノキの香りで癒される露天風呂。ヒノキのいい香りが立ち込める洗い場です。

アメニティーはDHC。ボディやヘアケアが気になる女性にも安心ですね♪

春風を感じながら入浴できる最高の癒し空間です。あなたもぜひここで癒されてみませんか?

大浴場


大浴場は展望風呂になっています。

こちらもヒノキの湯舟ですよ。

豪華なご夕食の紹介


割烹料理店から始まった旅館綿屋。目で見て納得、食べて感動のご夕食を紹介します。本日紹介するのは佐賀牛と新鮮なお造りが楽しめる佐賀牛会席と、イカをこれでもかと堪能できる呼子イカ会席の2種類です。

佐賀牛会席・弥生(三月)

御献立

  • 小 鉢 桜豆腐
  • 碗 物 蛤の吸い物
  • お造り 旬の魚の刺身
  • 蓋 物 筍饅頭
  • 焼 物 佐賀牛陶板焼き 野菜一式
  • 揚げ物 筍の磯辺揚げ
  • 酢の物 菜の花と浅利酢味噌かけ
  • 煮 物 旬の魚の煮付け
  • 止め椀 味噌汁
  • 御 飯 唐津市相知産 低温貯蔵米
  • 香の物 季節の漬物
  • 水菓子 桃ゼリー

※季節・仕入れの状況によって献立は変わります。

ぷりっぷりの新鮮なお刺身。処理の仕方が丁寧なのが口に入れた瞬間に分かります!

筍と里芋を擦り潰して海苔で巻いた天麩羅は美味しすぎてビックリでした! 上品で丁寧で、さすが元料亭のお食事です。

こちらは春を感じる蛤と菜の花、筍が入ったお吸い物。
 

メインディッシュの佐賀牛陶板焼き! お刺身もお肉も満喫できる最高のコースですよ!

美しいサシに思わず見とれてしまう… 焼き上がるのが待ち遠しいです!

呼子イカ会席・弥生(三月)

御献立

  • 小 鉢 桜豆腐
  • 碗 物 蛤の吸い物
  • お造り 烏賊活き造り
  • 蓋 物 筍饅頭
  • 焼 物 鰆の西京焼き
  • 揚げ物 烏賊ゲソの天麩羅
  • 酢の物 烏賊シュウマイ
  • 煮 物 旬の魚の煮付け
  • 止め椀 味噌汁
  • 御 飯 唐津市相知産 低温貯蔵米
  • 香の物 季節の漬物
  • 水菓子 桃ゼリー

※季節・仕入れの状況によって献立は変わります。

出ました~! 言わずと知れた呼子のイカの活き造り! お客様が席に着いてからさばき始めるというこだわりです。

甘くてしっとりとした身にほっぺたが落っこちそう… 

後造りは天麩羅か塩焼きを選べます。

え! いかシュウマイまで食べられるの!? 本当にイカを存分に堪能できるコースですね~。

アラカブの煮付けです。しっかりとした味付けでご飯が欲しくなります。

こちらのお饅頭は本当にお上品な味わいでした。筍の風味と出汁が効いた優しい餡。感動の逸品です。

ヘルシーで美味しいご朝食


地産地消の意識を大切に、ご夕食だけでなくご朝食にも力を入れている旅館綿屋。「7色の朝からつごはん」をコンセプトに唐津・玄海の美味しい食材をふんだんに取り入れた健康的なご朝食です。ほとんどのお客様が残さず完食されるそうですよ。


お米は唐津産の夢しずくを使用していて、精米したばかりの美味しいご飯が召し上がれます。海苔はもちろん有明海産です。

茎わかめや梅肉で和えた山クラゲなど6種類のご飯のお供です。器も春らしく素敵ですね♪

新鮮なお魚の漬け。お魚はその日の仕入れによって変わるそうですが、そのまま食べてもお茶漬けにしてもGOOD! 

脂がのった焼き塩サバ。塩の加減が絶妙で本当に美味しかったです!

とろとろの温泉たまご。

こちらは唐津・川島豆腐さんの豆乳を使用した、その場で小鍋で作る湯豆腐。柔らかく滑らかな舌触りでした。醤油ではなくお塩をかけて召し上がれ♪ 

野菜サラダと梅干しは食べたい分だけセルフでお皿によそってください。

品があり、物腰の柔らかい女将さんとのお話、とっても楽しかったです。

朝食をいただくお部屋は天井が高く、照明もモダンなテイストでした。 

館内の様子


談話室


こんなに歴史を感じる談話室があるでしょうか。綺麗に手入れされた庭を眺めながら時間を忘れてゆっくりくつろげます。宿泊者が自由に飲めるコーヒーを飲もうと思ったら、素敵な組子が目に留まりました。なんという美しさでしょう。こういう細かいところに職人技をあしらっているのが粋ですね。

創業当時から受け継がれる調度品


職人尽絵(しょくにんつくしえ)
36種の職人図が談話室横の廊下に飾ってありました。

短刀や根付け、石臼などたくさんの骨董品が展示してあります。骨董品は先々代が好きで集めていたそうです。

振り子時計を目にする機会も少なくなってしまいましたね。こちらは動かなくなっていたのを修理して使っているそうです。

お土産コーナーも


玄海漬の粕漬け(蓮根粕漬360円/海茸粕漬648円/貝柱粕漬756円)

唐津くんちのキーホルダーも販売していましたよ。
名称

旅館 綿屋

住所

唐津市大名小路5-10

TEL

0955-72-4181

IN/OUT

チェックイン:15:00~

チェックアウト:~10:00

駐車場

20台

HP

旅館綿屋 ホームページ

アクセス

唐津ICより車で約15分

JR唐津駅より徒歩約15分