イベントPickUp
 



佐賀が生んだ世界的アーティストが凱旋個展!池田さんの作品がこれだけ一挙に会する大規模な展覧会は世界初!感謝の気持ちを込めて、ふるさと・佐賀から池田学の軌跡の数々が披露されることになった。

池田学展 
The Pen‐凝縮の宇宙‐




■開催期間: 2017120()320(月・祝 )
■会場:佐賀県立美術館(佐賀市城内 1-15-23
■休館日:毎週月曜日 ※ 320(月・祝 )は開館
■開館時間: 9:3018:00
127()217()310()20:00まで開館


チケット情報
■入場料
当日券 1,200 (会場窓口にて販売)
※高校生以下は無料
※障害者手帳保持者及び介助者1名無料
20名以上の団体、博・美メール会員、サガン鳥栖ドリームパス会員、Begin会員は割引料金
■リピーター割
当日、受付で使用済の本展半券をご提示いただくと、割引料金(1,000円)でご入場いただけます!
■ウェブ割
当日、受付でFacebookページまたはTwitterにいいね!した画面をご提示いただくと、割引料金(1,000円)でご入場いただけます。


■主催/佐賀県、佐賀新聞社、サガテレビ
■共催/朝日新聞社
■企画監修/ミヅマアートギャラリー
■協力/多久市、ヤマトロジスティクス
■後援/佐賀県教育委員会、多久市教育委員会、西日本新聞社、毎日新聞社、読売新聞西部本社、 NHK佐賀放送局、 NBCラジオ佐賀、エフエム佐賀、共同通信社、 ()時事通信社佐賀支局、 RKB毎日放送、 TNCテレビ西日本、 TVQ九州放送、 FBS福岡放送
■助成/一般財団法人地域創造(平成 28年度地域の文化・芸術活動助成事業)
■問い合わせ
840-8570 佐賀市城内 1-1-59
池田学展実行委員会事務局(佐賀県文化課内)
電話: 0952-25-7236
FAX0952-25-7179

■作品一部ご紹介


ある時は左下のスペースから、または真ん中から、と書き始めるスタート地点は、その時のテーマとインスピレーションによって決まるという池田作品。樹木の陰影や白波の様子など、引きで見ると水彩画なのかCGアニメなのかと見間違ってしまうほど緻密でリアルだ。しかし、全て1本のペンで描き綴られる、そう、これは絵画。放たれるメッセージをあなたの体に染み込ませ、地球の声を聞いてみよう。
 

●誕生
池田学《誕生》 2013-2016
紙にペン、インク、透明水彩
300×400cm
photography by Eric Tadsen for Chazen Museum of Art
©IKEDA Manabu, Courtesy Mizuma art Gallery
 

●予兆
池田学《予兆》 2008
紙にペン、インク
190× 304cm 
株式会社サスティナブル・インベスター所蔵 撮影:久家靖秀
©IKEDA Manabu, Courtesy Mizuma Art Gallery
 

●興亡史
池田学《興亡史》 2006
紙にペン、インク
200× 200cm
高橋コレクション 撮影:宮島径
©IKEDA Manabu, Courtesy Mizuma Art Gallery
 

●存在
池田学《存在》 2004
紙にペン、インク
145× 205cm
Collection of JOAN AND MICHAEL SALKE
©IKEDA Manabu, Courtesy Mizuma Art Gallery
 

●Victim
池田学《 Victim2009
紙にペン、インク
70× 100cm
Private collection, New York
©IKEDA Manabu, Courtesy Mizuma Art Gallery

池田 学さんご紹介
いけだ・まなぶ


 

■経歴
19731028日佐賀県多久市生まれ。98年東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。卒業制作にて紙に丸ペンを使用した独自の細密技法を確立。2000年同大学院修士課程を修了。2011年より文化庁芸術家在外研修員としてカナダ、バンクーバーに滞在。2013年よりアメリカ、ウィスコンシン州マディソンにあるチェゼン美術館の招聘を受け、滞在制作を行う。圧倒的な細密さと共に、ユニークな感性と創造力溢れる作風で国内外を問わず高い評価を得ている。
■受賞歴
2014年第25回タカシマヤ文化基金・美術賞を受賞。
近年の主な展覧会に「Garden of Unearthly Delights: Works by Ikeda, Tenmyouya & teamLab」(2014年、ジャパンソサエティギャラリー、ニューヨーク)、「DOMANI・明日展2013」(2013年、国立新美術館、東京)など。
■関連リンク
ミヅマアートギャラリー|池田学

池田学公式Blog「マディソン日記」


■池田学さん共同インタビューの様子
「自分が思いを伝えられるのはペンとインク」


 今回、佐賀県立美術館に展示してある作品は 120点。池田学さんの作品が一堂に集められた。アメリカで作品を制作をしている池田さんに、佐賀県から個展の依頼が来たのだ。佐賀県での個展は初めての池田さんは、地元である佐賀県で個展を開けるとのことで、ぜひ!と承諾した。佐賀県立美術館は、高校の時によく来ていた場所。そのスペースをすべて使い個展ができるなんて、高校生の時は予想もしていなかった。このイベントを通じて地元の方々ともっと繋がっていきたいと言ってくれた池田さんだった。

●こういう作品を書くようになったのはどうして?
昔から物を細かく見てしまうので、ポールペンや鉛筆で細かく絵を描いていた。当時は落書きのつもりで書いていたが、それを大きく書いてみたら 1つの作品になった。ペンを使って書くのは大変だが、一番画材に振り回されないと思う。油絵などは乾かす時間も必要だったりするが、それもいらないし、ペンやインクは表現にも振り回されない。
●どういったところを意識するか。
自分が好きな山の風景。モノクロのみでしていたが、色を使ってみた。和物は日本をイメージして書いた。作品に取り掛かる前にテーマを決めて書いている。

●1日に描ける大きさ
一日に描けるのは、約 10cm四方。 
●「誕生」について
日本がテーマ。アメリカの人にも伝わるように鶴を入れたりもしている。東日本の津波も意識したが、福島や東北がテーマというわけでなく、世界中で起こりうる自然災害をイメージして書いた。
●滞在製作について
滞在制作をする前はバンクーバーで活動していた。長く滞在していたかったが、そのためにはビザを作らなければいけない。しかしアーティストビザはない!と断られてしまった。そしたら日本に帰るしかない。と思っていた時に滞在作品制作の声をかけていただいた。チャレンジしたいと思った。3年という期間で制作すると決め、 3年後に作品を完成させるよう、制作していた。

●佐賀について
自然が多い所が好き。東京はあまり自然がないし、カナダやアメリカの自然は佐賀と違う。佐賀の木々はモコモコしていて、それを見ると帰ってきた!という感じがする。そして、帰ったら必ず唐津市にイカを食べに行っている。呼子のイカが大好き。
●作品発表後、アメリカでの反響は?声をかけられたりした?
滞在製作の末に完成した「誕生」をアメリカで発表した直後は声をかけられたりしたが、現地の人は、アジア人はみんな同じ顔に見えるから、声をかけられたのは一時的なものだった。
●周りの反響に対してどう思うか。
ありがとうございます。という気持ちはあるが、自分は描いているだけです。絵がしゃべれないから自分が変わりにしゃべっているだけですよ。もちろん達成感はありますが、俺やってやったぜ!という気持ちはないです。

●作品の描き始めはどこ?
誕生は、左端からスタートし、右上に向かって書いた。作品にもよるが、ほとんど下から描いている。
●絵は小さいころから描いていた?
小さいころから絵をかくのが当たり前になっていたので、絵が好きとかいう特別なものではなく、当たり前にあるもの、日常の一部だった。好きなものといえば、釣りが好きな少年だった。 
●美術に進むきっかけは?
中学生の時に先生に勧められ、佐賀北高校の芸術コースに進むことになった。当時は魚の研究をする道に進み、魚の図鑑の絵を描きたいと思っていたが、高校卒業後の進路に悩んでいるとき、東京藝術大学が難しいと聞き、だったら受けてみよう!と受験を決意した。結果、同校の美術学部デザイン科に合格し、 1998年に卒業した。 

●インスピレーションが浮かぶのはどういうとき?制作中に大変だったことは?
フライミングやスキーなど、アウトドアが好き。普段スタジオにこもっているから、外に出て発散している。そうやって自然と触れ合うことでインスピレーションが湧いてくる。
でも、滞在製作が残り 1年になり、ラストスパートを目前にしていた時、スキーの最中に転んで、右腕を脱臼してしまった。怪我をしても描き進めなければいけない。それから 3か月間は左手で描いていた。左手で描いていたのは作品の左上部。「初めて左手で描いたから下手だよ」と笑った。制作真っただ中での事故だったが、それも一つの歴史だと池田氏は言う。枝に血管を入れてみようとアイデアはこのケガから生まれたもの。怪我も成長の一つに変えることができた。
●ジブリの雰囲気にも似ていますね
ジブリに似ていると、よく言われる。ジブリ映画は昔から見ていたし、宮崎駿さんの絵がいいなあと思っているので、無意識に似てしまうのかもしれない。 

●作品作りについて
基本は最初にそれぞれのテーマを決めて描いているが、全体的なテーマとしては、『人間と自然の共存・対立』例えば、弱肉強食の世界や、人間が自然を減らしたせいで、温暖化や台風など自然の仕返しがあったりという、勝ち負けの世界を表現している。
他にも、興亡史の制作途中に祖母が亡くなったのでお葬式を入れたりなど、体験を入れたりもしている。男の子は合戦のゲームが好きなのでそういう遊び心もある。 
●現在の住まい
アメリカのウィスコンシン州、マディソンに住んでいる。
●つらいと思うことはある?
つらいとはいつも思う。そして途中でやりたくないと思う時もある。やりたくないときは 1週間くらいやらないこともある。でも不思議とやり始めると楽しい。ペンさえ持っていれば自信が持てる。 
●個展をまだ見ていない方々に一言。
いくら画集やインターネットで見たとしても、絵の細かさや、大きさは実際見てみないとわかりません。とにかく実際に見てほしいです!

佐賀県ウェブマガジンにてさらに詳しく池田さんに迫っています。こちらを是非是非お読みくださいませ。池田さんの佐賀時代の思い出などを振り返り、過去と未来を感じてみよう!
池田さんの取材記事は2月中旬ごろ公開予定。どうぞお楽しみに!それまでは、さがごこちで紹介された方々の活躍の様子をご覧いただけます!

名称

佐賀県立美術館

住所

佐賀市城内1丁目15-23

連絡先

TEL0952-24-3947

FAX0952-25-7006

HP

http://saga-museum.jp/museum/

アクセス

【車】佐賀大和ICから約25

【電車】「佐賀駅」南へ徒歩 約30(2.2km)

【バス】佐賀駅バスセンターより佐賀市営バスにて1520