有田の地で約100年続く名店


大正10年より続く「龍水亭」は、「名水百選」や「水源の森百選」に選ばれた竜門峡の名水を活かした川魚料理が自慢の老舗だ。食材は地元でとれた新鮮なものや、九州をはじめとする国産のものが中心。料理人自らの目で産地を確かめ、安心・安全だと判断した素材だけを厳選して使用している。また味付けは素材ひとつひとつを吟味し、それぞれの持ち味を生かした深みのある美味しさを追求。化学調味料・保存料を使わず、一品一品丁寧に、心を込めて手作りしている。身体に優しく上品な味は、小さな子供から年配者まで安心して食べられると評判だ。
なかでも創業当初から手作りしている天然醸造味噌は、自然な味わいと豊かな香りが特徴の自慢の調味料。県産の大豆と竜門峡の名水を半日以上かけて薪でじっくりと炊き、創業から約100年受け継がれてきた発酵技術で長期熟成して作っている。こちらは酢味噌や赤たれ、鯉こくなどに使用しており、料理によって麦味噌と米味噌を使い分けている。

店の二枚看板は鯉と鰻。鯉は夏のイメージが強いが、実は食べごろは秋・冬。竜門峡の清らかな水で泳がせて身を引き締めた鯉は、臭みがなく食べやすいと評判だ。また、鰻は鹿児島など南九州産を使用し、焼いた後に蒸す関東風に仕上げている。タレは鰻に合わせて吟味した末、種子島の砂糖と伊万里の醤油を使用。この砂糖は鰻のタレだけのために仕入れているということからも、素材に対するこだわりぶりが分かるだろう。店ではさらに、9~12月頃になるとツガニも味わえる。雄大な自然の中で旬の味覚を堪能しよう。

おすすめメニュー


黒髪コース 4,870円

鯉・鰻・鮎(山女)が一度に食べられる人気のコース。

内容:小鉢・ごどうふ・鯉の洗い・鮎(山女)塩焼き・鯉の和風あんかけ・うなぎの蒲焼・御飯・鯉こく・香の物・デザート

※鯉の洗いは肉料理に変更可。


鯉の洗い
酢味噌と赤たれで味わう鯉は、竜門峡の清らかな水で泳がせ、身を引き締めている。
 

鯉こく
自家製の天然醸造味噌を使った鯉こくは、鯉と味噌が深い味わいを織りなす。

鯉の和風あんかけ
ふんわりとした鯉の切り身に、あっさりと上品な味つけの餡がとろりと絡む。

うなぎの蒲焼
南九州産の鰻を、焼いた後に蒸す関東風で調理。ご飯に乗せて茶漬けにしても◎。

鮎の塩焼き
清らかな水で育った新鮮な鮎の塩焼き。10月~5月は山女の塩焼きにかわる。

ごどうふ
ごどうふ(呉豆腐)は有田の郷土料理。もっちりとした食感に甘口醤油が良く合う。

酢味噌(左)と赤たれ(右)
おすすめの食べ方は先に酢味噌、次はこれに赤柚子胡椒を加え、最後にピリ辛の赤たれ。

自家製赤柚子胡椒
佐賀の柚子と赤唐辛子、長崎の塩を使用。柚子を多く使い辛さの中にも甘みを感じる。

龍水亭
四代目 徳永 久典さん


現在、父である三代目のもと、料理や経営を行っている徳永さん。現在35歳の彼は、この道約10年目。関東の大学へ進学し、就職先について考えた際、家業を継ぐ決意をしたそうだ。大学卒業後は福岡の料理店などで1年半ほど和食の勉強をした。当時は休みなく働き、余った時間で自分の勉強をする日々。自由な時間が無くても、料理が好きなのであまり苦にはならなかったそう。徳永さんは料理を作る上で、“一つ一つ丁寧にやること”を心掛けている。とことん厳選した素材を使い、実際に食べるときの事を考えながら、口に入るまでの時間を意識して仕上げ、見た目にもこだわっているそうだ。「休憩中などに、ホールやお会計のスタッフにお客様の反応を聞くようにしています。お客様に『美味しかった』と言ってもらえた時や、従業員の接客を褒めてもらった時は嬉しいです。」という徳永さん。お店のこれからについては、「今後も継続していくために、伝統を守りながらも、素材により細部までこだわるなど、時代の変化に合わせてより良くしていきたいです。」と語ってくれた。


お店の様子



MAKI「身の引き締まった鯉は最高!」

CHISATO「鰻も付いていて贅沢~♪」

川魚料理を個室でゆっくりと味わえる。

大広間もあり会議や法事にも利用可能。

蔵の中で自家製味噌を熟成させている。

駐車場の一角で竜門狭の天然水を汲める。
店名

川魚料理 龍水亭

住所

西松浦郡有田町広瀬山甲2286-22

TEL

0955-46-2155

営業時間

11:00~14:30(L.O.)

16:30~20:00(L.O.)

定休日

水曜日(祝日の場合は営業)

席数

1階 個室9部屋(1室1~12名)

2階 個室2部屋(最大50名まで)

駐車場

約10台

HP

http://ryusuitei.jp

アクセス

波佐見有田ICより車で約15分

備考

一団体 最大50名まで

定員28名の送迎車有(10名から受付)※要相談